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Channel: ニホンオオカミを探す会の井戸端会議
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2016年3月12日・那智大社の参道で

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2014年9月30日にこの欄で掲載した、フランス人・クレメント ライアさんの熊野古道での体験談を覚えてお出での皆さんも居ると思いますが、極々最近こんな情報が届きました。
埼玉県富士見市在住の圓谷秀幸(ツムラヤヒデユキ)さんからの詳細なレポートをご覧ください。
 
私がその生き物を見かけたのは、今年(2016年)312日、晴れた日中の14時過ぎ、場所は那智大社の参道で社殿から2300m下った所です。
参道から下っている私の前方56m先を左方向に横切り、少し先で立ち止まり、横向きの姿勢で私を見ていたので私も立ち止まり、56m離れた距離でお互いが34秒位見つめ合う事となりました。
人も多い所なので初めは観光客の連れてきた犬が飼い主から逃げてしまって迷っていると思いました。
こんな所で見かけるのは飼い犬以外無いと思ったったのですが、首輪等は付いておらず、怯えている様子も無く不思議に感じました。
 
私は犬が大好きで過去に3回飼っていた事があり犬には詳しい方です。
その犬らしき動物は体長が1m位で、大きさ的にグレイハウンドみたいだなと思いました。

イメージ 1
グレイハウンド
 
光線の具合だったのか体毛は青みがかったグレーの綺麗な色で、日本犬の様に短くはなく、コリーみたいに長くもありませんでした。

イメージ 2
コリー

目つきは、雌だったのかも知れませんが、穏やかな綺麗な目をしていました。
 
旅行の途中での事でその瞬間は余り気にしていなかったのですが、何せ昼間に目の前で見かけたので、後になりあれは何だったのか気になり始めました。
 
調べてみるとグレイハウンドとは全然違います。
耳は垂れてなく、腹部はへっこんでなく、尾は細くなく、後ろ足の形も全然違います。
体型は引き締まっていましたが、この犬種ほど痩せ過ぎてはいません。
また、柴犬など日本犬の様に全体に対する頭部の割合は大きくなく、もっと面長で、全体に対する耳の大きさは日本犬より小さ目で、それに大体巻き尾ではなく、体長はもっと大きいです。
雑種なのかとも思いましたが、まさか・・・とも思い始めました。
 
日本国内にあるニホンオオカミの剥製を調べて見てみましたが、少し違います。
ライデン自然史博物館の剥製を見た時の衝撃と言ったらありません。
私はその生き物を殆ど横から見ていたのですが、その横から見た生き物の体型と剥製の横姿と比べると、「全く体の細部が、頭部、耳、尾、足、その割合、私が見たそのまま」です。

イメージ 3
二ホンオオカミのタイプ標本
 
ただ、毛の色が違います。
色々調べてみると、かなり近い物を見つけました。
熊野山中で戻りオオカミ?を研究していた村上和潔さんの剥製です。

イメージ 4
村上和潔さんが作った通称「戻りオオカミ」

「私が見た日に照らされて青みがかったグレーの体毛はこれとほぼ同じ」です。
 
因みに顔つきですが、オオカミと言うとシベリアンハスキーの様な顔つきを思い浮かべますが全然違います、もっとすっきりしてました。
また、和歌山県立自然史博物館の剥製の見世物的に造られた大きな目つき、丸々とした頭部は実物とはかなり異なります。

イメージ 5
和歌山大学所蔵の二ホンオオカミ剥製標本
 
以上を考えると、
ニホンオオカミ、または純血で無いととしても濃厚にその血を引くニホンオオカミは現在も生きており、「私が見た動物はこれ以外に考えられない」と思います。
日中、目の前で見た私は断言出来ます。
でないと、私が目の前で見た生き物の説明がつかないと思います。
 
秩父山系、南アルプス、熊野など、これらの山奥ではまだニホンオオカミは生息しているのでしょう。
戦中戦後の混乱期、戦後の急激な人工林の拡大による生息地の激減、更に極度の過疎化と高齢化が進み、ニホンオオカミを見かけるのは極めて稀になってしまったと思います。
見られる機会が激減しただけで絶滅した訳では無いです。
 
自然の生態系が全く存在しない都市圏で生活している多くの学者と称する人は、山で生活する事もなく、無難に過去の「~と言われている」を繰り返すだけです。
近年インターネットの普及で色々な情報を一般に見る事が出来る様になり、徐々にその姿が明らかになるのかも知れません。
 
品種改良された生き物でなく本来の元の血統であり、美しく輝く毛を身につけ原生林の中で生き、大きな自然の生態系と一体となり存在するその姿を見て、美しい、、、純粋にそう思いました。
明治以前の人々はその姿を見て、神の眷属として崇高さを感じたのは自然な事だったのでしょう。
今の私も全く同じ思いです。
些細な情報ですが、ニホンオオカミの研究に何か役立てて貰えるなら嬉しい限りです。
 
私が常々申している様に、届いた1つの情報は点に過ぎませんが2つになれば線になり、3つになれば面になります。
2年前届いたフランス人・クレメント ライアさんの情報が線として繋がったのです。
 
上記2件の情報に比べると些か古い感もしますが、昭和62年8月1日発行の「牙」2号(非売品)40ページには写真の様な情報が掲載されています。

イメージ 6
牙2号狼特集号の表紙

イメージ 7
牙2号40ページの体験談

体験者は、私が師と仰ぐ井上百合子さんとご主人の雄さんです。
ゴールデンウイークに行き先がまだ決まって居らない方は、三角形を四角形・多角形にすべく、熊野古道までオオカミ探しに出かけては如何でしょうか。

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