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Channel: ニホンオオカミを探す会の井戸端会議
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武甲山

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埼玉県上尾市に私たち家族が移り住んだのは40年前の事になります。
近くを流れる荒川の土手まで足を運べば、丹沢、富士山、大菩薩、秩父の連山、浅間、上越国境の山々、赤城山から奥日光に続く峰、そして筑波山が一望出来るので、安住の地と決めました。
 
山座同定が出切れば百名山に数えられる山が両手では足りない程見える筈ですが、それらを差し置く程一際眼を引く山が、秩父の武甲山です。
2月17日、NPOの会員で写真家の林さんと二人で、武甲山頂のお犬さま撮影に行って来ました。
10年位前までは武甲山周辺の山に入って調査をして居ましたが、この武甲山だけは今まで一度も足を向けた事がありませんでした。
 
オオカミ探しで入る山は、三峰山を除けば殆ど登山者が入らないですし、その三峰山も効率を考え、昨年から仲間の石川さんが調査を行って居ます。
現在の調査地は登山道さえ無い場所が多く、冬季は少しのミスで事故つながりますので、場所に依ってはカメラメンテナンスを1~2ヶ月延期しています。
今週は空白の週でして、足慣らし宜しく思い切って撮影に同行した次第です。
 
一の鳥居の駐車場に着いたのは8時過ぎでしたが、予想外に5~6台の車が在り吃驚しました。

イメージ 1
一の鳥居のお犬さま

イメージ 2
お犬さまの耳の下の渦巻き模様は頬髭

山頂までの道すじをゆっくり辿りますと興味惹かれる物に出会いました。

イメージ 3
31丁目/52丁目・朽木の中に・・・

イメージ 4
朽木の中に、小地蔵様が

イメージ 5
またまた、小地蔵様が

イメージ 6
48丁目位だったでしょうか、3番目の小地藏様

ほのぼのとした気持ちで登り詰めますと、山頂に在る神社としては、異様に立派な建造物が現れました。

イメージ 7
武甲山頂の御嶽神社鳥居と社
 
武甲御嶽神社です。

イメージ 8
御嶽神社の文字が・・・

イメージ 9
お犬さまを写している林さん

秩父の里に在る神社でも、ここまで取り揃えられた神社はそれほど多くないと言える程の立派さです。
境内で昼食を摂っていたら、社も地面も揺れ出して、挙句の果てに「ドカーン」「ドカーン」と大音響が続きました。
隣りの登山者が「発破だよ」と教えてくれ、初めて市内から眺める痛々しい姿が脳裏に浮かびました。

イメージ 10
32m低くなった武甲山頂

世界広しと言えど、山頂直下で昼食を摂っていて、足下がダイナマイトで揺れる・・・そんな山は他に無いと思うのですが、如何なものでしょうか。
 
前号に引き続き、清水武甲文集「秩父2山と生活」から一文を。
「山麓の住民の心の支えであったはずの名山も、山塊の北面が石灰岩であるという宿命のために、セメントや石灰の原料として採掘され、美しさ故に崇められて来た山も、荒々しい石灰岩の岩肌を露呈して、山麓の人々の心を痛めているのです。」

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