大変遅れましたが、岸田日出夫先生執筆の「日本狼物語」がご家族の賛同を得て、秩父宮記念三峰山博物館で復刻される運びになりました。
フォーラム当日の11月15日から発売されますが、¥800-で入手出来ると思います。
その中の一節にこんな文面があります。
【上北山村字天ヶ瀬で聞いた話―昭和10年9月11日―井場 亀一氏(61歳)確か12歳の時の事、上北山村西原の宝泉寺の下にある中岡島蔵という家へ、夜灰粕の犬が入って来たので家人は之を追ったが、どうしても出て行かないので、翌朝縄で括り外へだした。之を見た近所の人達はこりゃ犬ではない、狼だと云うので大いに吃驚したが、狼は少しも反抗しない。その中学校へつれて来て生徒達も狼の身体を触ったり毛を引っ張りするが、され放題であった。あまりおとなしいので、こりゃ病気のため人を頼って来たのに相違ないと衆議一決したが、暫くすると横に倒れて死んでしまったので、河原へ埋めてしまった。】
旧大滝村で最近入手した情報にこんな話も有ります。
【都内在住だった釣り好きの中村夫妻は15年ほど前の梅雨時、山中の谷で1日中渓流釣りを楽しみ、竿を納めた帰り際の夕刻、川沿いの遊歩道で捨てられたシベリアンハスキー(?)と共にいる動物を見た。「目が合って、このイヌを助けてやってくれという感じでした」。弱ったイヌが中村夫妻の方にやってくると、その動物は「スッと」いなくなったのですが、「骨太で骨格がイヌっぽくなかった」ので、中村夫妻は「ヤマイヌ」では無いかと思ったそうです。
(最初中村夫妻は、ゴールデンレトリバーと言っていたので、見た動物(ヤマイヌ)と家犬であるゴールデンレトリバーの関係が、「喰う者喰われる者」の筈で、不可解でした。
しかし、関わった人達と昔の出来事を確認する中、ハスキーだったと訂正して来ました。)
そのイヌ(ハスキー?)は集落に1軒だけある民宿の前で息が絶え、駐在さんが車に乗せ運んで行ったと言いましたが、その動物の死体を調査出来るなら大きな発見に繋がるのでは・・・との思いが残って、フォーラムが終って時間に余裕が出来たら行方を追及したいと思っています。