お陰様で、前号ジャパンタイムズの記事は国内に限らず、多くの方たちにアクセス戴いた様子です。
そして、フェースブック、ツイッターにも会員の方たちが載せてくれた為、多数の二ホンオオカミ情報が届く事となりました。
本来はそれを掲示すべきなのでしょうが、未だ整理が出来て居りませんので後日掲載として、今回はジャパンタイムズの記事を優先的に載せた為、後回しとなった文面をご覧いただきます。
夜明けが早くなるに連れて蒼穹の散歩も早い時間となりつつあります。
散歩デビューからずっと近くの公園を利用していますが、何時も同じコースでは飽きが来ますから、色々考えて廻る様にしています。
一周30分位の公園なのですが、季節季節で新しい発見をする事が有り、とても新鮮な気持ちにさせられます。
散歩道に黒い落下物が目立ち始めた5月下旬。
頭上に桑の実が有るのを見つけた私は、無心にそれを口もとに運びました。
そして気が付くと、手元と口の中が紫色になっているのです。
実がピンクでは未だ早いのです
食べごろは実が黒くなってから
落ちた実をタヌキが食べて・・・
小学校低学年の頃、私の田舎では養蚕農家があちこちに点在していました。
蚕の食べ物は桑の葉ですから、桑畑に足を伸ばせば桑の実を得る事が出来ます。
初夏は桑の実、秋はアケビの実・・・大戦後10年位は、そんなものがかけがえのない御馳走だったのです。
そう云えば「赤とんぼ」の歌にこんな歌詞が有りました。
【夕焼け小焼けの赤とんぼ 負われてみたのはいつの日か
山の畑の桑の実を 小かごに摘んだはまぼろしか】
会員のYoさんからこんなメールが届きました。
【ヤフーのブログ『三峯神社へ』≪耳すましブログー2015年8月3日付け≫、「ウォーーン」と遠吠え聴いた。
こんな記事が掲載されています。念の為。】
時折ネットサーフィンは試みますが、全く知らない情報でした。
検索してみると
【私がよく見る黒い山犬様は三峰神社(埼玉県秩父市三峰)に居ると云われていましたので行ってみたいなと、常々思っていました。
今回、根子岳を登る事になり地図上、三峰神社付近を車で通るので師匠にお願いして寄ることになりました。
あと2,3Kmで三峰神社に着くところで渋滞となり、車が前に進みません。
師匠「耳すまし!このままだと何時に三峰神社に着くか分からない…俺はこのまま神社を目指して運転しているから…先を見て来ないか?」
耳すまし「!、…では、車を降りて行って来ます。ついでに参拝して来ても良いでしょうか?」
師匠は、頷いて「良いよ!俺は1度参拝しているからな。」
耳すましは、車を降りて歩きました。
道路の照り返しが熱いです。
歩いていると、道路脇に山道がありました。
見るとどうやら三峰神社に続いているらしい。
渋滞を横目に歩きます。
山道はいくらか涼しいです。
ずっと登り坂です。
……「ウォーーン」とイヌのような遠吠えが聞こえました!
「!!!!嘘でしょ??」ハッキリと耳で……こんな事って…あるんだぁ…(°_°)
周りを見渡しても誰もいないし、イヌの気配さえない…。(°_°)
少し立ち止まり、様子を伺いましたが、あの、遠吠えを聞いただけで何も起こりませんでした。
「三峰神社1.5Km」の道標を見つけて安心しました。】・・・・・・と、こんな感じだったのですが、8月3日の事例ですから、牡鹿のラッティングコールとは違います。
私は以前まとめた生存情報を紐解き、2015年前後の三峯山中での情報を比較しました。
すると、2014年10月23日にUPした「湯気が出る程の最新情報」に、
【そうした善男善女の方から、数日前電話が掛かって来ました。目撃情報でした。
26・7歳のカップルが、先週の10/18(土)神社参拝を終っての帰途、三峰山中で遭遇したとの事でした。
三峯神社随身門
東京都北区在住の二人は、パワースポットで有名な三峰神社を参拝しようと車で向ったのですが、神社に対し全く予備知識を持っていなかったそうです。
参拝を終わり、神社の駐車場を出たのが17時30分、少し車を走らせれば周りは暗闇の世界です。
三峰山周遊ルートとなる大陽寺経由で車を走らせていた時、ガードレールの下から顔を覗かせていた動物に気付きました。
ライト越しでは有りますが、白っぽくグレーが混じった模様の、かなり大きめのイヌ科動物だったそうです。
一目でイヌとは違うと感じましたが、耳の形状、尾の形状はよく判らなかったと言います。
ただ、巻き尾で無かった事は確かで、二人の車が来なければ道路を越えて、山に登ったのでは・・・とも。
車が行く手を阻んだ為、ガードレール地点でUターンして、斜面を下って行ったのですが、体の右半分は良く見えたとも言っていました。
もし、動物が道路を歩いている状態だったら、車を避ける感じで見事な跳躍を披露したのでは・・・と思っています。】
遭遇地点で、2014年の春偶然発見した鹿の骨
何故なら、このブログに掲載した
「2010.7/29-目撃情報が届きました」
「2013.7.30-2013年2月16日の咆哮-(M神社神主の体験)」
「2014.5/14-ニホンオオカミを探す会さま」の3例と同じ動物に思えるからです。】・・・こんな目撃情報を掲載していました。
三峯山周辺でのそう云った情報は、出来過ぎた・・・思われるでしょうが、実際私の下に時折届くのです。
尚、最近の情報として、2017年7月27日UPの『2017盛夏・三峯神社境内にて』も御覧願えればと考えます。
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ジャパンタイムズ記事の、人による翻訳文が「ニホンオオカミ倶楽部」の望月さんから届きましたので、遅ればせながらで申し訳ありませんがカット無しで掲載します。
【日本の 絶滅したオオカミを求めて:
秩父の謎のイヌの目撃が動物愛好者を魅了する
埼玉県秩父市 - 12月の寒い日の午後3時ごろ
過去に見た事のない生き物がKさんの前に現れたとき、空は曇り、雨の香りが空気中に漂っていた。
味わい深く風化した150年の日本木造家屋の玄関を開け庭に出ると、小さな池の縁の枯れた低木の中に一匹のイヌのような動物が立っているのに気付き、彼女は凍りついた。
その動物との距離は約3〜4メートルあったと、4月に山に囲まれた秩父市の郊外にある彼女の住居に訪れた際、彼女はその時の状況を思い起こし語ってくれた。
動物は数秒間、彼女を見つめていたが、写真を撮ろうと、カメラを持ってきてもらうため母親を呼んだその声に警戒し、荒川支流の川へと続く谷を隔てる竹林の中に姿を消してしまった。
動物の鼻は細長い三角形、一般的に出っ張った額を持つ犬とは異なり、その顔は頭蓋骨の上から鼻まで比較的平らに見えた。
尾は真っ直ぐで、毛皮は黒と茶色の斑状。
大きさは中型犬より少し大きめ。肋骨が見え、空腹に見えた。
「絶対、犬ではありません。私はオオカミだと思います」と彼女は言う。
「謎のイヌとの遭遇?」
1996年10月14日、八木博氏は関東地方の狼崇拝の中心地とされていた秩父の山の中の一本道を車で走っていたときに出会った中型のイヌ科動物の写真を19枚撮った。
当時47歳だった八木が車のフロントガラス越しに、林道の端に立っている先のとがった耳と黒い先端の尾を持つ、短い足の動物を見たのは夕方だった。
この出会いは、環境省の絶滅危惧種リストに掲載されている動物の存在を突き止め証明するための、数十年にわたる八木の取り組みにおける予想外のボーナスとも言えるものだった。
八木の写真はすぐに分類学上の激しい議論を巻き起こした。
八木は写真を当時の二ホンオオカミ研究の権威として知られていた今泉吉典氏に送った。
今泉は、八木の撮ったイヌのような動物の写真が、1823-1829年、日本に滞在したドイツの医師であり植物学者でもあるフィリップフランツヴォン・シーボルトが手に入れた、ニホンオオカミの標本に非常に類似していると言った。
その標本は現在、オランダのライデンにある国立自然史博物館の所蔵品の一部として展示され、保管されている。
今泉は八木が撮影したその生き物を「秩父野犬」と命名した。
2000年7月8日、高校の校長をしていた西田智氏は大分県でのハイキング中、耳と足の後ろがオレンジの色がかった、毛皮はほとんど灰色と黒の中型犬を撮影した。
彼もその写真を今泉氏に送った。
それが二ホンオオカミに似ている事と、写真が撮影されたのが祖母山だったことから、「祖母野犬」と命名された。
西田の写真はすぐに懐疑論を招いた。
生態系のバランスを取り戻すため、オオカミを国内のエコシステムに復活させる運動をしている日本オオカミ協会を率いる東京農工大学の名誉教授である丸山直樹は、動物は二ホンオオカミといくつかの特徴を共有はしているが、それはジャーマンシェパードまたはジャーマンシェパードの雑種である可能性がより高く、固く結ばれた群れで行動することで知られているオオカミが、単独で発見されることはありそうもないと主張した。
八木や西田などのオオカミ愛好家が二ホンオオカミの存在を証明するには、写真だけでは不十分でした。
彼らはより確かな証拠、理想的には科学的に分析することが可能な、生きた標本が必要だった。
「カメラトラップ」
秩父市の山間部の村に別荘を所有している私(筆者)の母は、動物発見者のKさんと彼女の母親の親しい友人です。
Kさんの謎の動物との出会いの話は最初信じがたかったようだが、母は十分興味深い目撃情報と思い私に報告してくれたのです。
私は八木に連絡をしました。
何しろ、秩父はオオカミに捧げられた多数の神社があるエリアで、時折オオカミのような動物の目撃があることで知られているところです。
大口の真神として恐れ敬われていた伝説の生き物が絶滅とされているなか姿を現す場所があるとするならば、それは秩父でしょう。
今年70歳になる八木は、もともと新潟県出身で、埼玉県上尾市に住んでいます。
体格の良い、空手の黒帯の保有者で、年齢より若々しく、気さくでおしゃべりな印象だが、話題が彼の一生涯の情熱の対象である生き物に向けられると、彼の物腰は高ぶります。
「私は高校の登山クラブに所属し、卒業後、苗場山の山小屋で働き始めました。」と彼は長野県と新潟県の境界にある2,145メートルの火山でのことを語った。
彼は19歳の時のある夜、ブナの森の空気を突き刺す遠吠が聞こえ、それが普通の犬ではないと確信した。
「私はそれが存在しない筈の動物の遠吠えだと察しました。」と彼は言う。
この出来事は彼の使命へと駆り立たせ、半世紀後も彼の探求は続いています。
八木と彼の非営利団体のメンバーは、二ホンオオカミの写真を撮るために関東周辺の幾つかの県をカバーする奥秩父山脈に、約70台のモーションセンシティブ赤外線カメラを設置しました。
彼は映像確認のためのSDメモリーカードと、残量が少なくなったカメラのバッテリーを交換するために週に一度、山道を登ります。
それは彼の年齢で簡単な仕事ではありませんが、八木の生涯をささげた、恐らく執念に近いと言っていいほどのコミットメントに揺るぎはありません。
進行中の捜索とオオカミの神話に焦点を当てた2012年NHKドキュメンタリー「見狼記」で、八木は自分の死後、遺骸が山の浅い穴に埋められて、空腹なオオカミに食い尽くされたいと言っています。
幾度かのメールを交した後、八木と私は動物発見者Kさんの家を訪れることを決めた。
4月11日、東京から特急列車で約75分かけた西武秩父駅で、私を迎えた八木のバンに乗り、最も新しいとされるオオカミの目撃情報を調査しに、ルート140を南西に走らせた。
「遺伝的進化」
現代の技術がその謎の解明を助ける。
岐阜大学農学部教授石黒直隆氏は、シーボルトの標本が絶滅した動物に属しているかどうかを判断するために、ミトコンドリアDNA検査と他の二ホンオオカミの骨サンプルとの比較を行った。
石黒はまた、古代の標本のミトコンドリアゲノム配列を分析し、かつては数千匹生息していたと思われる二ホンオオカミの起源を突き止めました。
彼の研究によれば、二ホンオオカミは更新世後期、日本列島がアジア大陸の一部だった頃(25,000年から125,000年前)、朝鮮半島を通じ日本に住み着きコロニー化したと考えられる。
対照的に、北海道に居た蝦夷オオカミはサハリン島との陸橋を介してごく最近、およそ14000年前に移り住んだと思われる。
二ホンオオカミよりも大きい、蝦夷オオカミは、灰色オオカミの亜種と見なされます。
しかしながら、二ホンオオカミは、大陸性の灰色オオカミと比較してその小さな体といくつかの際立った骨格の特徴のため、独立した種として扱われることがあります。
コペンハーゲン大学の研究者Jonas Niemannと彼の同僚は、オオカミと犬の進化を専門とする古生物学者MikkelSindingの要請を受け、二ホンオオカミの謎を解くため、ロンドンの自然史博物館の二ホンオオカミの皮のゲノムを分析した。
初期の結果は興味深い可能性を示した。
「我々の予備的なデータでは、二ホンオオカミのゲノムが、更新世後期頃のある時点で絶滅した超肉食性の更新世オオカミに似ていることを示唆しています」とNiemannは言います。
北半球を覆っていた氷床が2万年以上前に溶け始めたとき、オオカミが捕食したマンモスのような大きな生き物が死に、ほとんどの古代オオカミは絶滅した。
昨年出版されたScience誌のNiemannとその同僚による進行中の研究に関しての記事のSinding の引用に、「これらの絶滅したオオカミのDNAの一部は二ホンオオカミに受け継がれ、オオカミとイヌの進化にとっての新しい可能性となった」とある。
ASA・6月4日の記事
氷漬けで発見された3万年前のオオカミ
「点をつなぎ合わせる」
Kさんの自宅で彼女のイヌ科の動物と遭遇した時のことを聞く間、八木は明らかに興奮してきた。
八木は、Kさんが動物が立っていたと言う低木のそばに立ち、巻き尺を取り出し、彼女の記憶を元に動物のサイズを計算した。
体高約50センチメートル 、二ホンオオカミにしてはやや小さい、と彼は言いますが、その誤差は範囲内でした。
Kさんによる動物の体格やその他の特徴は、二ホンオオカミの剥製標本や、2000年に西田が撮影した祖母山の写真と類似していると思われた。
彼女の隣人も3月、自身の家の近くで不思議な生き物を目撃し、地元の町役場に通報したという情報もあり、Kさんの主張に信憑性を加えた。
オオカミは人間の集まる場所に近寄らないことで知られていますが、八木には、Kさんの情報を信じる根拠がありました。
彼女の家のそばを流れる荒川支流の川は狼の目撃情報の源で、八木は20年前にフィールドワークの一環として支流を登り調査していました。
「(散らばった)点と点を繋いでいくような作業です」と八木は言います。
話題が50年前、苗場山で八木が聞いた遠吠えの話に移ると、Kさんが「そう言えば、夜中、川の向こう側からかなり頻繁に遠吠えを聞こえます」と話を遮った。
八木が驚いたのは、彼女がこれが月に1回か2回起こっているということだった。
遠吠えをする犬もいるということは知られているが、八木は現代の音声認識技術はオオカミの遠吠えからイヌの遠吠えを区別することができると言います。
遠吠えを記録することができれば、それはオオカミの存在を証明する証拠になり得ると彼は言う。
帰り際、八木は彼女の家に通じる獣道に焦点を合わせた2つの赤外線カメラの設置許可を得、翌週、カメラは設置された。
「学者達はこれらの可能性を真っ向から否定する傾向があります。
私は、肯定することから始めます。
もちろん、私たちは現在の時点ではまだ、彼女が目撃したものが何なのか確信することはできません。
しかし、今のところ、彼女の証言の中で二ホンオオカミの存在を完全否定するものもありません。」と八木氏は言う。