現在私たちは17箇所の現場に、合計75台のカメラを設置して、オオカミの姿を求めています。
毎週1回入山するとしても17週かかる訳で、3ヶ月に1回カメラメンテナンスをやるとすると、2週間で3回山に入らないと間に合わない勘定になります。
世の中の全てが思い通りに行かない事を承知の上で云いますが、つまり、ここのところの天候不順に悩まされているのです。
多くのカメラの最初はこれ
色々のカメラを設置してオオカミを
9月23日の朝の晴れ間、遅い時間ー(と云っても7:00)―でしたが山に向かいました。
日高市の巾着田で彼岸花見物の渋滞に巻き込まれるかも・・・そんな気持ちの中での出発でしたが、案の定、川越市街を抜けると間も無く車が動きません。
無理して巾着田を抜け秩父に入っても、帰りの事を考えると憂鬱になりましたので、思い切って我が家に向けハンドルを切り替えました。
帰ってからカレンダーを見ると23日は3連休の中日。
家に帰って正解でした。
曼珠沙華・彼岸花
Yahooの天気予報ではその後の晴れ間は28日でしたので、知り合いの人にテルテル坊主でのお祈りを頼み、当日は朝4時出発でした。
平日にもかかわらず奥秩父の林道は多くの車が停まっていて、渓流釣りの人たちの竿終いが間近である事が伺い知れました。
近来、稀に見る好天気でしたので、ついつい後回しにしていた長いルートに足を運んだのですが、山道はひどい荒れ様。
9月初めの台風で多くの大木が倒れ、踏み跡状の道が寸断され、の連続で時間と体力を奪います。
何とか15:00に車に戻る事が出来たので、着替えをしていたら携帯電話が着信を示していました。
こうした倒木が至る所に転がって
こんなのが有りましたが、メガネが無くて・・・
道なき道の急坂を上に向かって
こうした開けた場所にカメラを設置
途中にはこんな鎖場が
数十年前の指導票も朽ちて
程なく電話が掛かって来ましたので送信者名を確認すると、昨年10月26日に「有馬ダムに響く咆哮」として掲載した大舘弘寿さんでした。
「2016年12月半ばの21:00頃、飯能市名栗の有馬ダムでオオカミの遠吠えを聴いた」方で、「道路脇にオオカミかも知れないイヌ科動物の死体が在る」からと、連絡をくれたのです。
詳細を伺いますと、有馬ダム近くに所用が有り、その帰り道人だかりが有ったので見ると、オオカミらしい動物が死んでいた・・・と云う事でした。
有馬ダムで聴いた咆哮と、眼の前を通り過ぎた動物の亡骸を重ね合わせての、私への連絡に違いありません。
場所は飯能市飯能河原近くのバス停の脇で、急いでいたので写真を撮る事はしなかったが、ドライブレコーダーに映っているかも・・・との事でした。
私は旧大滝村に居ましたので、どんなに急いでもそこまで1:30は掛かってしまいます。
そうした動物の処理を行政は、どちらかと云うと素早くやりますので、多分無理だろうと思いましたが、ダメモトの気持ちで、はやる気持ちを抑えて現場に向かいました。
教えられた現場到着は予想通り17:00ジャスト。
徐行運転で注意深くその周辺を探しましたが、時すでに遅し・・・でした。
少しがっかりの気持ちでしたが、自宅までの帰り道、こうした時の用意が全く出来ていない自分に、反省の意味を込め、何をすべきか真剣に考えました。
常日頃「かも知れない」の気持ちで対応している筈なのに、今回の件で思い知らされた感じです。
そして得た結論は、”使い古した寝袋か2m四方のビニールシートを車に常備して置く”でした。
終戦後の物資不足時、日本の登山家は米軍払い下げの寝袋を背に、山に向かいました。
登山家たちは知らなかった事ですが、そうした寝袋は、戦死した米軍兵を運ぶ際使用した物で、寝袋の会社に勤めていたからこその情報です。
翌日、大舘さんから「上尾の近くに用が有るので、ドライブレコーダーの映像を持参する」の連絡を戴きました。
若しかしたら用が有ったのではなく、用を作ったのかも知れませんが、SDカードの分析で亡骸の存在も確認出来ました。
月に1度は通る場所でしたので、周辺の状況も良く把握出来ていて、若しかしたら・・・の気持ちも有ったのですが、拡大に拡大を重ねた亡骸の映像は、「残念ながら不明瞭で・・・。」の一言に尽き、
こうした事例が有ったと云う事を胸に刻むしか有りませんでした。
SDカードから読み取れた事ですが、行きに現場を14:41分に通過していて、その時は人間も亡骸も無く、帰りの15:05分に3名が亡骸を前に話し込んでいます。
25分の間に事件が発生している訳で、私が現場に着いた17:00には無の状態に戻っていました。
そんな訳で、何とも悩ましい1日になってしまいました。
9/28・14:41のバス停現場
同じく15:05の現場に亡骸が
拡大したのだけれど
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梓山犬「蒼穹」も、家族になってから1ヶ月を過ぎました。
先日2回目の混合ワクチン接種を終え、体重を測りましたら倍の6.5kgになっていたのですが、躾の仕方が下手で、未だ山には連れて行けそうに有りません。
先に家族となっていたネコの三―ちゃんとの相性も良く無く(悪く)毎日がテンヤワンヤです。
それでも、毎日楽しく過ごしているのです。
8月末の蒼穹・眉毛が可愛かったけど
可愛かった眉毛も消えくつろぐ蒼穹
作業中の私の前でニラメッコ